津波記憶石プロジェクト
数日前の暖かさとは間逆に日に日に寒くなっている今日の東京です寒の戻りとはこのことか…。明日は雪??だとか。10℃以上の寒暖差があるとキツイですよね。体にこたえます。皆さんご自愛くださいませ。こんにちわ。石屋のけんすけこと清水屋5代目予定の清水健介です。自己紹介についてはこちらをご覧ください。
1000年に一度,未曾有の震災、東日本大震災から明日で5年です。東京にいると結構平和で東北の情報はテレビで見るだけという方も多いのではないでしょうか。
僕は全国優良石材店の会という団体に属しています。そこでこの5年間プロジェクトに携わってきました。実際に見てきたこと今回はそれについて少しお話しようと思います。
津波…記憶石…??
初めてお聞きになった方もいるんじゃないでしょうか?
津波によって流された石。これを昔の人は津波石と呼びました。到底人の力では動かせないような大きさの岩が波でこんなところまできた。そこに文字を刻みその記憶を残そうとしたのです。
全優石はこの“津波石”に着想のアイデアを得て津波石+この震災の記憶を遺すという意味も込め津波記憶石プロジェクトをスタートさせました。
震災があった年、僕は自分の地域でのお墓の修復作業に追われ被災地へ行けませんでした。僕が行けたのは2012年2月。行くのにそれくらい時間がかかってしまった。ただ、もうすぐ一年というのにそこには想像もできない光景が広がっていました。重油が漏れ出し、海にあったガレキに火がついたとのことです。それがまた波で陸にやってくる。想像もできない光景です。
燃えたお墓
ガレキの山
製紙メーカーもあったので白い山もありました。はじめ何だ?と思いました。そう。紙の山です。ものすごかった。
人間は生活しなくてはいけない。漁業が仕事の場合、毎日の通勤が近いほうがいい。海の近くへ住む。そして津波にあってしまった。
むかしむかし伊達正宗の時代、やはり津波が起きて大打撃をうけたそうです。伊達正宗は何をしたか。人を住まわさず塩田を作ったとのことです。海水をかぶった地面では農作物が育たない。では塩を作ろうということで逆境をビジネスに変えたと聞きました。がしかし…時は流れ塩田も塩が手に入りやすくなってくるとすたれてしまい、人々はまた海辺のほうへ家を建てたそうです。そして津波にあってしまった…。時代は繰り返しています。人間は本当に忘れやすい生き物です。嫌なこと苦しいことは忘れます。たぶん脳がそう出来てる。あまりにも大きなストレスを回避する手段として。
先日、テレビで見ましたが震災アーカイブ。みんながスマホを持ち動画を気楽に撮影できる時代になった。その動画を後世にのこすような活動をしているそうです。
忘れてはいけない記憶
僕が津波記憶石で担当した大船渡市吉浜地区。
この場所で聞いて印象に残った言葉です。
ここ吉浜に住むものにとって津波は一生に一回は経験する。
僕はこのような言葉の重さを現地で痛感しました。
あの日を境にみんな変わった。犠牲者を出さないように。東北も東京も関係なく誰しもが後世へ伝えていかなくてはいけない。どんな小さなことでも。
みんなが伝える役割を持った日だと3月11日がくるといつも思っています。
清水屋のページでも津波記憶石のインタビューを載せています。数回に渡る予定です。
http://www.shimizusekizai.com/tsunami-kioku/
この記事を書いた人
- 創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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