石屋のけんすけタイの寺院へ行く その4

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11月は乾季だというのに、雨が降った後のタイの蒸し暑さはもの凄いものがある。

それは空気中の湿度が手で取れるような感覚。通称エメラルド寺院といわれるワットプラケオはまるで室内プールの中にいるような感じだった。

そんな湿度の中、笑顔の先輩が僕の目の前に立っていた。

このブログ記事は石屋のけんすけタイの寺院へ行くその1、その2、その3の続きです。

その1のブログはこちらから。

その2のブログはこちらから。

その3のブログはこちらから。

大柄な二人は肩を組みながら、つい数十分前とは違う服を着ていた。

「それオーダーでつくったんですか??」と思わず聞いてしまったくらいお似合いだった。

パスポート掲示ではじかれ、短パン検問で入ることを許されなかった二人が見事なまでの笑顔で僕の前に再び現れた。

一人で歴史的建築物を見学することをあきらめ、失意の中帰ろうとした僕の前へ中年太りのタイパンツのヒーローが現れた感じだ。

パスポートを忘れたのになぜゲートへ入れたのか聞いてみると、先輩はスマホにあった写真を思い出し見せることで通ることができたらしい。案内役はIDを忘れていたらしいが、やはりスマホかなにかにのこっていた画像で入ることができたらしい。

もう一人の先輩は短パン検問場の前で合流できたらしく、検問所を通れなかった多くの人と同様にお土産屋へと入ったらしい。ここはうまくできていてお土産屋にはタイパンツやら女性ではパラオ?が売っていてこれを纏ったり、履くことによって検問所でOKがでるという仕組みだ。

価格は150バーツほど。

1バーツ =  約3.4円

のちに聞いたのだが、タイの伝統的な模様の服は一切タイの地元の人は着ないらしい。外国人だけとのことだ。ここら辺は日本の着物の感覚と非常に似ている。

ゲートの前にはチケット売り場があり500バーツを出してチケットを購入してタイパンツの先輩達と一緒にゲート内へと入っていく。

1バーツ = 約3.4円

ワットプラケオ 通称エメラルド寺院はその3のブログでも書いたワットアルンの白を基調とした色使いとは違い多彩だ。そこら中が写真撮影のポイントのような感じで日本の寺院の「本堂」のようなものがいくつもありメインはどれなのか頭に?マークが出てしまうくらい見るところがいっぱいある。

このような場所に来る時にはやはりガイドツアーのようなものに参加したほうがいいと感じるわけで、今回案内してくれたタイのおばちゃんはただの案内人であって解説できる人ではないため何が何やらさっぱりとわからないのが若干残念だ。

しかし目に入ってくるすべての建築物、装飾品、色遣いなどに感動のため息とともに「すげー」とまたしても自分の語彙力のない言葉が何度も出てきた。

ワットプラケオのエントランスからずっと見えていた金色のとんがりコーン。これを近くでマジマジと見てみると細かいモザイク柄のような感じで金色に光るタイルのようなものが表面を埋め尽くしている。

僕の頭の中にぽっと思い浮かんだのはまさにキン肉マンの「サンシャインマン」

キン肉マンより サンシャインマン

もう近くで見れば見るほどサンシャインマン…。ぜひワットプラケオへ訪れた際にはサンシャインマンを間近で見ていただきたい。

このワットプラケオでの日本でいうところの“本堂”にあたるところにあるのが翡翠で形とられた仏像だ。

この本堂内へ入るためには靴を脱がなければいけない。また撮影は禁止だ。外から写真を撮るのはOKらしいので一枚撮ってきたのがこれだ。中で金色に輝いているのが仏像だと思う。

中へ入ると高い祭壇のようなものの上にその仏像が安置されていた。翡翠ではできているのだろうけども纏っている衣が金色のためエメラルドというよりは金色の印象が非常に強い。荘厳な雰囲気なのだが、日本の神社仏閣のような静寂さはそこにはなく案外うるさいのが印象的だった。

簡易的な柵のようなものがありタイ人のみが入れる形で中で拝むことができる。回りも信仰心のある方々がそれぞれのスタイルで拝礼をしていた。

今年親交があったお寺さんのご住職さんが亡くなられた時にお坊さん達がやっていた拝礼の形を真似してその翡翠の仏像へとやってみた。茶化しているわけではなく最大限の礼節が必要だと本能的に感じてとった行動だった。

翡翠の仏像への拝礼を済ませ回りの見学を続ける。

このワットプラケオという寺院は増築のようなものが何回もされたのか、様々な建築様式のものが1つの寺院内にあふれているように感じた。

ワットアルンで見ることのできたトウモロコシのような形

タイの建築様式とヨーロッパの建築様式が融合したような建物。

そして色とりどりのモザイク模様

見るところ、注目すべきところのあまりの多さに頭が処理できていない。

一通りの見学を終え、船へと戻ると船着き場は大変な渋滞だった。あまりにも船が密集しすぎたせいで追突寸前くらいまでのヤバイ状態だった。

まさしくヤバイ。

船着き場にいる僕らめがけて追突してきそうな勢いで船は来てしまい、誘導員はメガホンで殺気立ち、ピピピーーーー!!といたるところで笛が吹かれていた。

うちらのチャーターした船は密集する船群をすり抜け岸へつけると、この混雑した状況を我先に抜け出そうと中国の方々が乗り込んでこようとしてしまい誘導員からひどく怒られていたのが印象的だった。

何か悪い気もしながら船へと乗り込んだ僕らは喧騒の船着き場からゆったりとした川へと出て行った。

次の目的地はワットポー。「寝釈迦仏」があるところだ。

しかし旅の幕切れはあっけないものだ。

寺院の参拝を終え、船へとなんとか乗り込み次の目的地へと思っていた僕達。

ワットポー付近の船着き場で降り、トゥクトゥクの運転手に案内役が話しかけるとあと5分その寺院は閉まるとのことだ。午前中、僕はラッキーブッダによって入館できないと言われ別の冒険をしたのだが、今回はタイ人がタイ人へ聞いている。

だますことはあるのだろうか?

この白い塀の前でまた今回もゲームオーバーらしい。

人には縁というものがあると僕は信じている。今回行けなかったのは縁がなかったの一言に尽きるはず。調査不足とかは決して思わないようにしている。

そしてバンコクで一番感じたものは

「 混 在 」

この言葉が僕にとってバンコクへあてはめると一番しっくりくる言葉かもしれない。日本にも新旧が混在しているが、バンコクでは想像を上回る。数十年、数百年の寺院の風景 東京の六本木にあるようなビルのようなものもあれば、路地裏は数十年前へとタイムスリップしたような空間がそこにはある。

目を空へ向ければ見たこともないくらいの電線の多さで空を黒く覆っている。

そしてその混在する風景、人の発する熱量など いたるところからアジアの勢いのある成長基調のパワーを感じた。

僕はまだワットポーを見ていない。なるべく早くまた来ようと思う。縁があればきっとワットポーをみれるはずだと思う。あの電線がいっぱいのバンコクの空をまた見にいこう。

おわり。

編集後記

一言でいえば、このタイシリーズは長かった。年末でやることもいつもより多かったためここまでかかってしまった。また、今回バンコクへ行った多くの時間がゴルフをしている時間だった。移動では最低1時間。遠いところでは往復で一日のうちの移動時間だけでも4時間を消費してプレーをしたことになる。蒸し暑く18ホールが永遠に感じるくらい長い時間だった。スコアは覚えていない。その過密日程の中でどうしても見たかったものがこのタイの寺院だった。日本のわびさびというものではなく、あのなんとも言えないゴチャゴチャとしている中に規律のようなものを感じることができて帰国後も脳裏から離れなかったことを覚えている。

ずっとアットアルンの写真を見ているとなぜか描きたくなる衝動が湧きあがってきて、気付くと何時間かノートへ万年筆で書いていた。そんな絵が今うちの店舗に飾ってある。もし見たいという方がいたら見に来ていただきたい。

これでやと石屋さんのブログに戻れるという感じだ。

そして今日はクリスマス。

メーリークリスマス。みなさん素敵な夜をお過ごしください。



HP⇒お墓参りの時にみんなが笑顔になるようなお墓の提案をします。清水屋のホームページblog⇒僕の日常や料理のこと、もちろんお墓のことを書いています。石屋のけんすけブログウェブショップ⇒深川製磁の骨壺や手元供養の商品を取り扱っています

この記事を書いた人

清水 健介
清水 健介この記事を書いた人
創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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